~信託法条文~ 第65条/第66条 よ・つ・ば的解説付

前受託者がした法律行為の効力】 重要度1 

第65条 前受託者が前条第1項の規定による信託財産管理者の選任の裁判があった後に信託財産に属する財産に関してした法律行為は、信託財産との関係においては、その効力を主張することができない。

 前受託者が前条第1項の規定による信託財産管理者の選任の裁判があった日にした法律行為は、当該裁判があった後にしたものと推定する。

これも、おそらく商事信託の場合の信託会社の倒産などを想定した裁判手続きの規定である。

信託財産管理者の権限】 重要度1                     

第66条 第64条第1項の規定により信託財産管理者が選任された場合には、受託者の職務の遂行並びに信託財産に属する財産の管理及び処分をする権利は、信託財産管理者に専属する。

 2人以上の信託財産管理者があるときは、これらの者が共同してその権限に属する行為をしなければならない。ただし、裁判所の許可を得て、それぞれ単独にその職務を行い、又は職務を分掌することができる。

 2人以上の信託財産管理者があるときは、第三者の意思表示は、その1人に対してすれば足りる。

 信託財産管理者が次に掲げる行為の範囲を超える行為をするには、裁判所の許可を得なければならない。

 保存行為

 信託財産に属する財産の性質を変えない範囲内において、その利用又は改良を目的とする行為

 前項の規定に違反して行った信託財産管理者の行為は、無効とする。ただし、信託財産管理者は、これをもって善意の第三者に対抗することができない。

 信託財産管理者は、第2項ただし書又は第4項の許可の申立てをする場合には、その原因となる事実を疎明しなければならない。

 第2項ただし書又は第4項の許可の申立てを却下する裁判には、理由を付さなければならない。

 第2項ただし書又は第4項の規定による許可の裁判に対しては、不服を申し立てることができない。

前条に同じ。

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