令和5年の春過ぎに信託案件を1件受任しました。委託者、受託者の
方々とは何度も面談し、信託とはどのような制度なのか、何ができる
のか、希望はどのようなものか、などを話し合いました。内容が決ま
り契約書の原案を作成し、今後の手続きについて説明もさせて頂きま
した。一緒に公証役場に出向き、公証人と読み合わせを済ませて、正
本を待っている間に、委託者から「これは、何をしているのですか」
と尋ねられました。契約書を公正証書にすることの大事さは自分なり
に説明したつもりでしたが、伝えられていなかったようです。その後
、無事に信託登記が終了したところで、今度は「名義が受託者名義に
変わっているのはどういうことなのか」と尋ねられました。さらには、
「信託口口座は必要なのか」と、口座開設に足踏みされてしまいまし
た。都度説明をさせて頂き、納得して頂くことはできました。自分なり
に話し合って信頼関係を築けていると思い込んでしまってはいけないと、
反省させられた案件でした。
一般社団法人よ・つ・ば親愛信託こうち 理事 北浜直樹