親愛信託とは?
私たちが活用している信託とは
財産を持っている人が、信頼できる人に自分の財産を託すという行為になります。
財産を託された人はその財産の管理や、処分や、次に適切に引継げるようにする役目をすることになるのですが、基本的には無報酬で行います。
その行為は、親が子のためを想い無償の愛で愛情を注ぎ育児をし、それに対して子供が親のことを何の疑いもなく信じているようなものです。民法上の家族や戸籍に関わらず、自分の信頼できる人同士の間で成立するのが、『親愛信託』です。もちろん、戸籍上の関係にこだわらないというだけで、家族や親子で信託契約することが多いです。
信頼できる人が親族だったというだけで、戸籍上の親族でないといけないというわけではないのです。
なぜ親愛信託が必要になってきたかというと、これまでは法定相続でもさほど問題がなかったものが、離婚や再婚を繰り返したり、全く結婚しない、子供がいない、子供を作らないなど、さまざまな事情で相続関係が複雑になり、長生きも手伝って以前は少なかった争いごとが増えてきています。
長生きと離婚の増加が関係ある。人生60年の時代は、結婚して40年、我慢すればよかったけど、人生90年の今は、晩婚とはいえ、結婚して60年も我慢しないといけなくなってきているので、離婚が増えているのではないかと言っている方がいて、なるほどと思いました。
このように法定相続という仕組みが時代の流れに追い付いてきていないのです。
そして、いろいろな事情が複雑に影響して、争続になってしまうのです。結果、争いごとになってしまったとしても、本心は、争うことを望んでいる人はいないと思います。
純粋な親子の愛のように思いやりの心で財産の事を考えてほしいという想いも「親愛信託」には込められています。
協同組合親愛トラスト 理事長 松尾陽子
♯親愛信託