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親愛信託(民事信託・家族信託)のご相談を受ける中で、私が契約書の作成以上に重要だと感じているのが、「信託口口座」の問題です。
私は一般社団法人よ・つ・ば民事信託北海道で活動する中で、北海道内の金融機関と信託口口座について協議する機会がありますが、現場では制度と実務の間に少なからず隔たりがあることを実感しています。
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現在、北海道で親愛信託(民事信託・家族信託)に対応した信託口口座を取り扱う金融機関は、まだ多くありません。
金融機関ごとに取扱い基準も異なり、
など、それぞれ独自の条件が設けられています。
そのため、信託契約書を完成させてから金融機関へ相談するのではなく、契約設計の段階から金融機関と協議しておくことが大切だと感じています。
以前、信託口口座を開設できる金融機関が見つからなかったため、受託者名義の屋号付き口座で対応できないか相談したことがありました。
例えば、
という名称の口座です。
しかし、その金融機関からは、
「システム上、屋号付き口座は取り扱っていません。」
との回答でした。

さらに、
「委託者から受託者へ資金を移すことが贈与になる可能性があります。」
という説明も受けました。
もちろん、税務上の判断は個々の信託契約や事実関係によって異なり、最終的には税理士などの専門家が判断する事項です。
しかし、この経験から感じたのは、金融機関は税務だけではなく、将来発生する可能性のある紛争やリスクも含め、慎重に判断しているということでした。
信託法では、信託財産は受託者個人の財産とは区別して管理することが求められています。
そのため、信託口口座が利用できるのであれば、それが最も望ましい方法だと考えています。
一方で、屋号付き口座などで管理した場合には、受託者個人名義の預金として取り扱われる場面も想定されます。
信託法上は信託財産として保護されるべきものであっても、万一、受託者個人に対する差し押さえや受託者の死亡などが生じた場合には、信託財産であることを説明・証明するための対応が必要になる可能性があります。

こうした場面では、信託契約の内容だけではなく、金融機関でどのような管理がされているかも実務上の重要なポイントになります。
親愛信託(民事信託・家族信託)は、契約書を作成することが目的ではありません。
本当に重要なのは、信託開始後も信託財産を安全に管理し、受託者が交代した場合でも円滑に引き継げる仕組みを整えることです。
だからこそ、私はご相談をいただいた際には、
「契約書をどう作るか」
だけではなく、
「どこの金融機関で管理するのか」
「将来も継続して運用できるか」
という視点も大切にしています。
北海道では、親愛信託(民事信託・家族信託)の活用が少しずつ広がっていますが、信託口口座を取り巻く実務には、まだ多くの課題があります。
今回ご紹介した内もが実際の相談や金融機関との協議を通じて感じた一例です。
制度だけを理解していても、実際の手続きが思うように進まないことは少なくありません。
だからこそ、信託契約を作成する前に、金融機関の対応や運用方法まで見据えて準備することが、安心して親愛信託を活用するためには大切だと考えています。
今後も一般社団法人よ・つ・ば民事信託北海道での活動を通じて、北海道の実務で経験したことや、親愛信託を検討されている皆様のお役に立つ情報を発信していきたいと思います。
地域の窓口は、全国のよつばグループ一覧からご確認いただけます。
令和8年7月17日
一般社団法人よ・つ・ば民事信託北海道
代表理事 市下 順紀
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株式会社管理不動産 代表
宅地建物取引士/賃貸不動産経営管理士/2級FP技能士/貸金業務取扱主任者/簿記1級/募集人資格(生保、損保、少短)
ノンバンク、賃貸不動産会社、建設会社で勤務後、平成19年株式会社管理不動産設立。不動産を通じて資産運用や、相談業務に従事。高齢者所有不動産や空き家対策を信託を通じて提案、支援しております。
所在地:札幌市北区麻生町2丁目2番18号
連絡先:011-827-5855
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