あとの祭り

テレビ番組等で相続にからむ問題を取り上げるようになって久しいが、いまだに問題が起こってから相談に来られる方が結構います。

事前に手を打っておけば・・・相談に来られた時は手遅れ。あとの祭り。

ほとんどの方が口をそろえて言うのが、

「こんなことになるとは思わなかった」

家族が仲がいいから、長男を信じて任せてあるから、自分なりに対策をしていたんだけど、というのが大体の理由。

家族が仲がいいというのが一番あてにならくて、親が生きている間は親が重しになってそれぞれが気を使ったり、体裁をかんがえたりで本音を言っていない場合が多いけど、親という重しがなくなったとたんにそれぞれが勝手なことを言い出すようになる。

事前に相続について家族で相談しておけば、それぞれがどのように考えているのか、少なくとも揉め事になりそうかぐらいは感じ取ることができると思う。

長男に・・・、自分で・・・、というのも同じで、事前にちゃんとした対策を考えることができていれば「こんなことになるとは思わなかった」という結果になることをかなりの確率で防ぐことができる。

そんな時に専門家を交えて相談をしてみるというのが一番有効な方法だが、具体的に何を頼んだらいいのか、どこに相談したらいいかわからないという人がほとんどでしょう。

もちろん、当事者がそこまで意識していないというのが大きな理由でもあるが、専門家がいろんな対策を知っていながらこっちから積極的に接点を持とうとしないというのも大きな理由の一つではないだろうか(自らの反省もある)。

相続・財産の承継についてとり得る対策、何もしなかった時、不十分だった時のリスク、そういいことの啓蒙をもっとしていくべきだなと思う。

せめて定期的なセミナーぐらいは開催すること、これぐらいのことしか思いつかない自分が情けないですが。

一般社団法人親愛信託名古屋 理事 相馬保宏

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