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人の心理を動かすテクニックについて

人が物・サービスを買うときの心理を考えたことはありますか。


私たちが暮らす日常はさまざまな物・サービスを売り買いすることで成り立っています。
ネットやSNSに情報があふれる中で、単に“いいもの”が売れるという時代では
なくなってきているように感じます。


また、あなたが本当にいいもの・いいサービスを扱っていたとしても、
実際にお客様に売れて、体験してもらわないとその価値は伝わりませんよね。


さて、今回は人の購買行動を促す心理テクニックについて、2つ紹介いたします。


1. フット・イン・ザ・ドア・テクニック
小さな要請を重ねていくことで大きな要請(本当の目的)を通すテクニックです。
こんな経験はありませんか。
街中で入った洋服屋にて、店員さんに試着をしつこく勧められることがあります。
「別に試すだけならタダだから」と試着した結果、「結局買う気がなかったのにいつの間にか買ってしまっていた」という経験は誰にでもあると思います。
人は、最初の依頼に対しては「受け入れる」「断る」自由を持っています。しかし、その自由は依頼が繰り返されるにつれて小さくなり、ついにはなくなるのです。


2. ロー・ボール・テクニック
一般に人は安い買い物が好きです。カフェで休んでいますと、周りのママ友集団の声が聞こえてきます。「あそこのお店で商品全品20%オフだったからいろいろ買っちゃったのよ」「え~、すご~い」と。
そこでは、安い買い物をした人がまるで勝者のように賛美されています。
しかし、実は安い買い物をしたというイメージにだまされている場合が少なくありません。
「セールなどで安いものを見つけ買う」→「得をする、自分の賢さが証明される」という
単純なルートを通って流されてしまい、この意識に逆らうことは容易ではないのです。
実際にどれほど安くなっているのか疑わしい商品が、セール期間というだけで飛ぶように売れてしまう理由がここにあります。
このように、ロー・ボール・テクニックとは、最初は相手の受け止めやすい球を投げて、とにかく受け止めさせた後に、本当に投げたかった球を投げるという心理テクニックです。
一度OKを出してしまうと、その後に予期せぬ情報が告げられても、OKしてしまう確率が上がります。


最後に、今回は人の購買行動に関する2つの心理テクニックを紹介しました。
身の回りにある心理テクニックについて知ることによって、
自分の身を守ること、何かを売ることを達成しやすくなります。
みなさま、この機会に人の行動心理に触れてみてはいかがでしょうか。


一般社団法人よ・つ・ば民事信託協会大阪 理事 新井勇樹