お問い合わせ
金融機関様用お問い合わせ
保険業・不動産業・士業の方お問い合わせ

一覧

「親亡き後対策」をしないとどうなるのか

後見だけには頼らない 親亡き後対策 信託でできること

障がいのある子を持つ家庭で起こりうる問題

障がいのあるお子様を持つ親御様から、よく次のような言葉を聞きます。

「私がいなくなった後、この子はどうなるのだろう。」

親が元気なうちは生活を支えることができますが、将来のことを考えると不安を感じる方も多いのではないでしょうか。

この問題は一般的に「親亡き後問題」と呼ばれています。

この記事では、

  • 親亡き後対策をしない場合に起こりうる問題
  • その備えとしての信託(親愛信託)という考え方

について、分かりやすくご紹介します。

よ・つ・ばの全国セミナーに参加してみませんか?今回のテーマは事業信託!詳細はこちら【4/2締切】


財産を残しても管理できない可能性

多くの親御様は、「子どものために財産を残しておこう」と考えます。

しかし、お子様が

  • お金の管理が苦手である
  • 判断能力に不安がある

といった事情がある場合、財産を相続しても適切に管理できない可能性があります。

例えば

  • お金を使いすぎてしまう
  • 悪質な勧誘の被害にあう

といったリスクも考えられます。


成年後見制度を利用することになる場合

対策をしていない場合、成年後見制度を利用するケースもあります。

成年後見制度は、判断能力が不十分な方の財産を守る制度ですが、

  • 家庭裁判所の監督があること
  • 財産の使い方に制限があること

などの特徴があります。
そのため、生活のためのお金であっても、柔軟に使うことが難しい場合があります。


財産が国庫に帰属する可能性

さらに、将来的にお子様に相続人がいない場合、残された財産は最終的に国庫に帰属する可能性があります。

親としては「子どものために残した財産」が別の形になってしまうことになります。


親亡き後問題への備え

こうした問題に備える方法として様々な制度がありますが、その中でも近年注目されているのが「信託」という仕組みです。
(我々のグループでは「親愛信託」と呼んでいます)

親愛信託では、親が元気なうちに信頼できる人に財産管理を託しお子様の生活のために財産を使う仕組みをあらかじめ作っておくことができます。

例えば

  • 生活費の支払い
  • 医療費や施設費用の支払い
  • 将来の財産管理

など、お子様の生活に合わせた形で財産の管理方法を設計することが可能です。

そして重要なのは、

親愛信託は親御様が元気なうちにしか準備することができないという点です。

判断能力が低下してしまった後では、信託契約を結ぶことができなくなる可能性があります。

そのため、将来に不安を感じたときに、少しずつ準備を考えていくことが大切です。
また、親愛信託はそれだけで完結するものではなく、

  • 遺言と組み合わせて財産の承継を決める
  • 必要に応じて成年後見制度を併用する

といった形で、他の制度と組み合わせて利用することもできます。

このように、それぞれの制度の特徴を活かしながら備えていくことが、
親亡き後問題への現実的な対策といえるでしょう。


なぜ「親愛信託」なのか

信託という仕組みは、近年「民事信託」「家族信託」といった言葉で広く知られるようになってきました。

しかし、私たちはあえて「親愛信託」という言葉を使っています。

その理由の一つは、この制度が必ずしも「家族」だけで行われるものではないからです。

例えば

  • 子どもがいない「おひとりさま」
  • 親族との関係が薄い方
  • 親族以外に信頼できる人がる場合

このようなケースでは、必ずしも「家族」で信託を行うとは限りません。

信託は本来、信頼できる人に財産を託す仕組みです。
つまり大切なのは「家族かどうか」ではなく、親愛の情に基づいた信頼関係があるかどうかなのです。

親が子を思う気持ち。
家族が家族を思う気持ち。
そして、信頼できる人に想いを託す気持ち。

そうした親愛の関係の中で行われる信託という意味を込めて、私たちはこの仕組みを「親愛信託」と呼んでいます。

「信託って難しそう…」と思った方へ。まずはこの一冊をチェック


親愛信託という取り組み

「親亡き後問題」の解決の一つとして、信託の活用を広める活動を行っているのが我々、よ・つ・ばグループ(協同組合親愛トラスト)です。

親愛信託では

  • 親亡き後問題の啓発
  • 信託に関する情報発信
  • 専門家の連携

などの活動を通じて、家族が安心して将来を考えられる社会づくりを目指しています。

よ・つ・ばグループは全国に10余の社団がございます。

親愛信託に興味を示された方、あるいは親愛信託で親亡き後の対策を行いたい方や、大切な人に財産と想いを伝えたいとお考えの方は、ぜひお近くの社団にお気軽にお問い合わせください。


最後に

親亡き後問題は、多くのご家庭にとって大きな不安です。
そして、親亡き後問題は特別な家庭だけの問題ではありません。

しかし、

  • 信託
  • 遺言
  • 成年後見制度

などを組み合わせることで、将来への備えをすることができます。

大切なのは親御様が元気なうちに考えておくことです。
そして、親愛信託は単なる制度の名前ではありません。

親愛信託は制度の名前ではなく、「家族や大切な人への想いを未来につなぐための考え方」です。

その考え方が、少しでも多くのご家庭に広がることを願っています。


令和8年3月27日

一般社団法人 よ・つ・ば民事信託協会大阪
代表理事 田村 充弘

 

▼ よく読まれている関連記事:

不安を抱えたままにしないために、障がいのあるお子さんの将来設計を考えます
障がいのある子どもの財産管理、正しく設計できていますか?
うちの家庭はどの対策が合っている? 障がいのあるお子さま向けの信託活用例はこちら

執筆者プロフィール

田村 充弘


■ 保有資格

司法書士/行政書士


■ 事務所情報

司法書士・行政書士エイトクラウン綜合事務所
所在地  :〒591-8037 大阪府堺市北区百舌鳥赤畑町一丁34番地10双葉ビル212号
TEL  :072-241-3008
Eメール:tamura@8crown.jp


■ 趣味

将棋、スポーツ観戦、あん活(あんこスイーツ活動)