信託で家族の伝統を次世代に遺しませんか?
―沖縄のトートーメー問題を事例に―

一般社団法人よつば親愛信託おきなわより喜舎場です。

沖縄の祭祀行事は、祖霊信仰をもとに行われる家庭が多いです。

沖縄では、先祖代々を祀る位牌のことを「トートーメー」と呼びます。

相続が発生するとき、この「トートーメー」の継承が相続トラブルに発展するケースがあります。

・沖縄に根強く残る家督相続

旧民法では、家督相続という制度がありました。家督相続とは、家長(戸主)が持っている全財産を嫡出子の長男に単独相続させることで、家の財産を守り、一族の面倒を見るというものでした。日本国憲法の施行とその後の民法改正に伴い、家督相続制度は廃止されました。

しかし、沖縄では家督相続が廃止された現代においても、祭祀主宰者を長男とする慣習は根強く残っています。その他にも祭祀継承にあたってタブーとされる慣習もあり、女性の継承や次男以降の継承を避ける傾向にあります。

・トートーメー継承による相続トラブル

祭祀財産(お墓、祭具、系譜など)は相続財産ではありませんが、現代でも根強く残る慣習により相続トラブルになることが多くあります。

・長男が多くの財産を相続することで、他の兄弟姉妹が財産を相続できない、または相続できる財産が少ない。

・相続財産が少ないのに長男が祭祀継承しなければならず、他の兄弟姉妹に比べて経済的負担を強いられる。

など、相続財産とトートーメーを一体として考えることで、相続人間のトラブルの原因になりやすいのです。

・現代社会と慣習のギャップ

さらに現代においては、少子高齢化、核家族化なども進み、単身世帯や夫婦のみの世帯なども増えています。また、故郷を離れて他府県や国外に移り住んだりなど個々の生活状況はとても多様になりました。

様々な状況により、長男を必ず祭祀主宰者とすることはかなり難しくなってきていると言えるでしょう。

これまでの祭祀継承は、「長男が一族の財産・祭祀のすべてを守ること」が求められてきました。

これからは、「遺す人がだれに受け継いでほしいか」「遺された人がどのように守っていくか」をご家族が生前のうちに話し合い、理想の継承方法を考えていくことをおすすめします。

これらの問題は、信託で解決できます!

信託であれば、理想の継承方法をオーダーメイドで形にすることができます。

・長男ではなく、次男に管理してもらいたい。

・遺した財産を一族の祭事管理のために使ってもらいたい。

・次世代だけではなく、三世代目まで決めておきたい。

など、ご自身の財産や連綿と受け継がれる一族の伝統を次世代に託すことができます。

大切なご家族のために、親愛信託の活用をぜひご検討ください。

ご相談は、お近くの社団までお気軽にお問い合わせください。

一般社団法人よつば親愛信託おきなわ 理事 喜舎場 響

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