~信託法条文~ 第189条/第190条 よ・つ・ば的解説付

【基準日】 重要度1                              

第189条 受益証券発行信託の受託者は、一定の日(以下この条において「基準日」という。)を定めて、基準日において受益権原簿に記載され、又は記録されている受益者(以下この条において「基準日受益者」という。)をその権利を行使することができる者と定めることができる。

 前項の規定は、無記名受益権の受益者については、適用しない。

 基準日を定める場合には、受益証券発行信託の受託者は、基準日受益者が行使することができる権利(基準日から3箇月以内に行使するものに限る。)の内容を定めなければならない。

 受益証券発行信託の受託者は、基準日を定めたときは、当該基準日の2週間前までに、当該基準日及び前項の規定により定めた事項を官報に公告しなければならない。ただし、信託行為に当該基準日及び基準日受益者が行使することができる権利の内容について定めがあるときは、この限りでない。

 第1項、第3項及び前項本文の規定にかかわらず、信託行為に別段の定めがあるときは、その定めるところによる。

商事信託以外では使われる可能性が全くない規定。

【受益権原簿の備置き及び閲覧等】重要度1                    

第190条 受益証券発行信託の受託者は、受益権原簿をその住所(当該受託者が法人である場合(受益権原簿管理人が現に存する場合を除く。)にあってはその主たる事務所、受益権原簿管理人が現に存する場合にあってはその営業所)に備え置かなければならない。

 委託者、受益者その他の利害関係人は、受益証券発行信託の受託者に対し、次に掲げる請求をすることができる。この場合においては、当該請求の理由を明らかにしてしなければならない。

 受益権原簿が書面をもって作成されているときは、当該書面の閲覧又は謄写の請求

 受益権原簿が電磁的記録をもって作成されているときは、当該電磁的記録に記録された事項を法務省令で定める方法により表示したものの閲覧又は謄写の請求

 前項の請求があったときは、受益証券発行信託の受託者は、次のいずれかに該当すると認められる場合を除き、これを拒むことができない。

 当該請求を行う者(以下この項において「請求者」という。)がその権利の確保又は行使に関する調査以外の目的で請求を行ったとき。

 請求者が不適当な時に請求を行ったとき。

 請求者が信託事務の処理を妨げ、又は受益者の共同の利益を害する目的で請求を行ったとき。

 請求者が前項の規定による閲覧又は謄写によって知り得た事実を利益を得て第三者に通報するため請求を行ったとき。

 請求者が、過去2年以内において、前項の規定による閲覧又は謄写によって知り得た事実を利益を得て第三者に通報したことがあるものであるとき。

 第186条第3号又は第4号に掲げる事項(第185条第2項の定めのない受益権に係るものに限る。)について第2項の請求があった場合において、信託行為に別段の定めがあるときは、その定めるところによる。

 商事信託以外では使われる可能性が全くない規定。

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