生命保険信託って何?
親愛信託では、信頼できる人に財産を託すのに対し、生命保険信託は信託会社等に保険金請求権(金銭債権)を信託して、財産の管理等を任せる商事信託の仕組みです。
生命保険信託とは、生命保険と信託の機能を兼ね備えています。
例えば、受益者となる子どもに浪費癖があり、死亡保険金を一括で受け取ることが心配な場合には、あらかじめ「毎月、20万円を口座に振り込む」と決めておけば、受託者である信託銀行等がそのとおりにしてくれます。
また、子どもの年齢等を考慮して、一定年齢ごとに渡す保険金の額を変動させることも可能です。
信託会社等が管理をするため、正当な理由がない限りは、仮に受益者となる子どもからの申出があったとしてもまとまったお金を渡せないようにすることも可能です。
保険金をのこす側、保険金を受け取る側の両方が安心できるように作られた仕組みが生命保険信託なのです。
生命保険信託は保険なので、保険に入る必要があります。
また金銭のみの対策になり、親愛信託のように不動産やそのほかの財産管理はできません。
親愛信託は、自己信託を除き、信頼できる人(受託者となる人)が周りにいないと利用ができません。
生命保険信託では、信託会社等が受託者となるため、信頼できる人が周りにいない場合にも活用が可能です。
一般社団法人親愛信託東京 代表理事
髙橋志乃